新聞広告の値段は、ほとんど発行部数に比例して基本的な媒体価値が決められており、それにスペースの大きさをかけて計算されています。
また、よく見られるスペースは需要が高いので特別な料金が決められています。
特殊な枠は、題字下やテレビ欄など接触率の高い広告枠です。
新聞広告に限らず、媒体の広告価値を決定するのが、まずは露出の多さ。
新聞なら発行部数です。
部数が大きければ大きいほど影響力が大きいですから、それだけ効果も見込めます。
現在、新聞の中で最も部数が多いのが読売新聞です。
●新聞の発行部数と、15段の広告料金
・読売新聞(995万部) 4,791万円
・朝日新聞(778万部) 3,985万5,000円
・毎日新聞(345万部) 2,592万円
・日本経済新聞(301万部)2,040万円
・産經新聞(160万部) 1,395万円
かなり高額に見えるかもしれませんが、1部あたりの単価を出すと、そうでもないことがわかります。
●1部あたりの広告単価
・読売新聞 4.8円
・朝日新聞 5.1円
・毎日新聞 7.5円
・日本経済新聞 6.7円
・産經新聞 8.7円
仮に自社でポスティングを行う場合、紙、印刷代、配送代で広告1部の単価は最低でも数十円は必要です。
封書を郵送するなら、郵送代金だけで80円です。
しかも、広告単体で送りつけてもユーザーは読んでくれません。
10円以下の単価で、新聞の信頼性という価値もプラスされるので、広告料金としてはお得でしょう。
接触率が高く記憶に残りやすいスペースには、特別な料金が付けられています。
新聞社によって、スペースの有無はまちまちです。
朝日新聞、毎日新聞、日本経済新聞は題字下スペースがありますが、読売新聞にはありません。
また、朝日新聞の「天声人語」の左右など、特定の人気スペースもあります。
これらは需要が高いですから、通常の料金よりも割り増し料金になっています。
もう一つ、新聞料金のしくみの一つに「指定料金」があります。
掲載面や掲載日の指定を行うと、「掲載料金の○%」という指定料金がかかります。
両方を指定する場合は割引になるシステムの新聞社が多いです。
だいたい、指定料は新聞広告の掲載料金の10%前後と考えましょう。
新聞は印刷直前まで原稿を作っている媒体なので、広告は直前に余白を埋めるためにも使われます。
新聞社にとって、掲載日や掲載面の指定がない広告のストックを持つことは、とても助かることなのです。
ストックも記事もなく、スペースが余ってしまうという場合、格安で広告枠が投売りされることもあります。
あくまでも非公式ですが、新聞広告の代理店には、新聞社からこのような話が舞い込むことがあります。