新聞広告を見てみると、ほとんどのモノクロ広告に枠が付いています。
ですので、この枠は規定のものと思われるかもしれませんが、ほとんどの広告スペースに規定の枠はありません。
枠の規定があるのは出版物用の小枠スペースのみです。
その他の広告では、枠なしでも枠ありでも自由です。
枠(罫線)に規定があるのは、下段の出版社物用の広告スペースだけです。
新聞各社によって、枠の規定は異なります。
各社の入稿データの作成ガイドラインを確認しましょう。
読売新聞、朝日新聞の出版物用広告スペースには、内側に細い線、外側に太い線の二重で囲われます。
毎日新聞は、太い線1本のみです。
スペースを区切るためのこの罫線は、入稿データに入れる必要はありません(新聞社で後で入れられます)。
出版物用の広告スペースでは、他の広告スペースよりも細かい規定を設けている新聞社がほとんどです。
原稿内で使用できる罫線の数や種類が細かく指定されているので、これもガイドラインを確認しましょう。
出版物用の広告スペース以外では、枠をつけるかどうかは自由です。
白地の背景なら枠を付けないことで広がりのあるデザインになります。
特に、全段(15段、1ページ)広告の場合、白地の広告は枠を置かないことで裁ち落としのように見せることができます。
地に塗りを敷く場合、枠はなくても引き締まった印象になります。
枠線を付ける場合、あまり細すぎるものは印刷で再現できない可能性があるため、「0.2Pt以上」など規定がある場合があります。
枠なしのデザインの場合は、Illustratorの長方形ツールで塗りと線のない四角形を作って囲います。
枠を付ける場合は、広告の規定スペースをはみださないように注意が必要です。
線を太らせて罫線とする場合、広告サイズの枠をそのまま太らせると外側にはみ出してしまいます。
新聞はスピード命の媒体ですから、下版データの作成はある程度自動化されています。
そのため、新聞社が使用している制作システムによっては、最も外側にあるデータを原稿サイズと認識して処理します。
原稿サイズをはみ出していると、入稿エラーとなったり、原稿が縮小される可能性があります。
新聞広告の入稿データには、トンボも不要です。
これも、外側にあるデータを原稿サイズと認識してしまうためです。
トンボ、孤立点、掲載情報(「○月○日○○新聞広告原稿」など)も、入れてはいけません。
トリミングした元画像が原稿をはみ出す場合は、クリッピングマスク処理を行います。
白い塗りのオブジェクトで隠したり、切り抜き画像の余白をそのまま残して画像を配置すると、エラーが起きて入稿できなかったり、余白が付いた原稿となります。
また、見落としがちなのが、ガイドラインです。
ガイドラインも、原稿サイズをはみ出すようなものは入れてはいけません。
通常の印刷と比べ、新聞広告はとにかく原稿サイズを守るということが大事なのです。
新聞広告の掲載料金については、こちらからどうぞ。