新聞広告の種類と社組みについて
新聞広告の種類について
新聞広告は、広告内容や形態・掲載箇所・紙面により様々な種類に分けられます。掲載箇所やサイズにより「記事下広告」や「雑報広告」等に分類でき、広告内容により「営業もの」や「求人広告」「臨時もの」等に分かれます。新聞社によって呼称や規定も異なり、新聞社が広告を作成する「社組み(しゃぐみ)」の場合や、臨時広告や案内広告・求人広告は掲載できる面が限られているなど、様々なルールが新聞社ごとに決められています。
通称「記事下(きじした)」と呼ばれ、一般的に新聞広告と呼ばれる新聞記事の下に掲載される広告です。「全5段」「5段1/2」「2段1/2」などがこれにあたります。(2ページ見開きの「2連版」や1ページの「全15段」は実際に記事の下にあるわけではありませんが、これも「記事下」扱いとなります。)通常、広告代理店や制作会社が広告を作成し、場合によりカラーや二色刷り(黒+1色)の場合もあります。商品広告やイベント告知、企業のイメージ広告など様々な広告内容を掲載できます。
新聞社により「小枠(こわく)」や「雑報(ざっぽう)」と呼ばれる広告です。小さいサイズの中で必要最低限の情報を「複数回」掲載することで、読者への浸透を狙うのに向いています。「記事バサミ」「突き出し」「記事中」「題字下」などの一般的なものから、「テレビ面」や「マンガ下」「天気中」などの特殊なものまで、新聞社により多くのサイズが用意されています。通常、広告代理店や制作会社が広告を作成し、場合によりカラーや二色刷り(黒+1色)、変形サイズの場合もあります。
「記事広告」「記事広(きじこう)」とも呼ばれる広告です。(広告業界で広く使われる「ペイドパブリシティ」という言葉も当てはまりますが、新聞業界の場合「連合広告」を指す場合もあるので注意が必要です。これは通販・健康食品・化粧品等の広告に多く、全7段程度のスペースを6〜8枠に分割し、複数の広告主の記事広告で埋めるものです。)1ページなどの大きいスペースを使い、新聞記事のように対談方式やインタビュー方式の文章を読ませます。上10段分でインタビュー記事、下5段分で「純広(じゅんこう)」と呼ばれる広告を組み合わせて全15段とするケースも多く、紙面1ページを広く使い、読者への様々なアプローチが可能です。広告代理店や制作会社が新聞社の規定により制作する場合と、新聞社が「社組み」で制作する場合があります。新聞社がライターを手配する以外に、広告代理店や制作会社でもライターを手配することができますが、文章の審査は新聞社で必ず行います。
1面の記事下に掲載される通称「さんやつ(3段8割)」「さんむつ(3段6割)」と呼ばれる書籍の広告です。3段8割は単行本・文庫本・事典向け、3段6割は雑誌などの定期刊行物やムックが対象となり、写真やイラストは使えません。文字サイズやロゴの使用、罫線や書式などに非常に厳しい規定があるため、広告代理店もしくは新聞社が社組みにて制作します。新聞社によっては「読書面」での広告企画や「こどもの日」や「海の日」に合わせたカラー3段8割(カラーサンヤツ)などの広告企画も用意されています。(1面以外で5段1/2などの大きいサイズのものは記事下扱いの書籍広告となります。)
>書籍広告の詳しい情報はこちら
「臨時もの」とも呼ばれ、社葬やお別れの会などを告知する「死亡広告・黒枠(くろわく)」や、リコール・情報漏洩などの「お詫び広告・謹告(きんこく)」、環境アセスメントによる「縦覧公告」、商品券やプリペイドカードなどの「払い戻し広告」などに分かれます。新聞社によっては社組みの場合もありますが、ほとんどの場合、制作会社や広告代理店が制作します。
>お詫び広告の詳しい情報は姉妹サイト「お詫びナビ」を参照ください。
最近は随分と減りましたが、縦書きの文字だけの広告です。(新聞によっては横書きの案内広告もあります。)以前は求人広告や「売ります・買います」、地域に密着した情報などが多く掲載されていました。「行もの」や「三行広告」とも呼ばれ、主に広告代理店が文字サイズを指定し、新聞社がそれに沿って社組みで制作します。
新聞紙面での求人広告には、ある程度自由にレイアウトできる「枠もの(わくもの)」と、縦書きの文字のみで構成され社組みで作る「案内広告・行もの(ぎょうもの)」があり、求人面に掲載されます。新聞社や広告企画により、デザインのフォーマットが決まっているものや細かいルールが決まっているものもあります。また稀にですが、全15段など通常の記事下スペースに求人広告を掲載する場合もあります。
1ページ(全15段)や全7段など大きな紙面を使い、読者へ問いかける広告です。紙面の記事と区別するため、広告内に「意見広告」のクレジットを入れる必要があります。広告代理店や制作会社が制作することになりますが、広告内容に政治的要素を含みやすいため、新聞社の審査ややり取りに時間がかかります。
企業の決算公告や吸収合併・吸収分割、減資、株式公開買付け、資金決済法、などの公告です。2段3割、2段4割、3段4割などの規格サイズや、2段7cmなど横幅1cm刻みのサイズなど、新聞社と原稿内容によりサイズが異なり、通常、広告代理店や制作会社が制作します。
社組み(しゃぐみ)について
新聞広告は広告の種類により原稿制作方法が異なり、広告代理店や制作会社が制作する一般的な広告と、新聞社が広告を作成する「社組み」に分かれます。「社組み」で作られるのは主に案内広告や記事体広告ですが、掲載される新聞や企画により、求人広告・死亡広告・1面書籍広告などでも「社組み」の場合があります。
通常の広告と社組みの違い
広告の制作方法 | 異なる点 |
通常の広告 | 一般的な広告。写真やロゴ、デザインなど、新聞社の規定を守った上で、自由に制作できます。 |
社組み | 新聞社が制作します。大半は文字のみの広告ですが、対談形式の記事体広告のように写真等が入る場合もあります。 |
広告の種類による制作方法の違い
広告の種類 | 横×縦 |
記事下広告 | 広告代理店や制作会社が広告を制作します。 |
雑報広告 | 広告代理店や制作会社が広告を制作します。 |
記事体広告 | 広告代理店や制作会社が新聞社の規定により制作する場合と、社組みで制作する場合があります。 |
1面書籍広告 | 広告代理店が制作する場合と、社組みで制作する場合があります。 |
臨時広告 | 新聞社によっては社組みの場合もありますが、大半は広告代理店が制作します。 |
案内広告 | 主に広告代理店が文字サイズを指定し、新聞社がそれに沿って制作します。 |
求人広告 | 広告代理店や制作会社が制作する場合と、社組みで制作する場合があります。 |
意見広告 | 広告代理店や制作会社が広告を制作します。 |
法定公告 | 広告代理店や制作会社が広告を制作します。 |
>具体的な原稿データの制作方法はこちらをご覧ください。
>ご不幸広告については「おくやみナビ.com」を参照下さい。
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